5.バーチャル・リアリティに関する研究

5.1.HMD(Head Mount Display)と視覚機能のダメージ 
 HMDを装着して使用することによる視覚機能へのダメージがPeli(27)によって検討された。検査項目は、視力、Fixation Disparity、両眼視力、Cover test,Phorometry,涙流出テスト、輝度コントラストテスト、および質問紙法による不快テストである。実験条件は、HMDのステレオ視、モノラル視、デスクトップ型CRTの観察で、検査はこれらを用いての30分間のゲームプレーの前後で実施された。その結果、HMD装着でのステレオ視は、デスクトップ型CRT観察と比較して、幾分不快感が高いが、しかし視覚機能への顕著な影響は示されていない。ここでの装着時間が比較的短時間であるため、今後、数時間程度の着用による影響の検討が必要とされる。