2.両眼立体視

2.1継時的立体視(sequential stereopsis)
 継時的立体視とは、Enright(1996)によって発見されたもので、その方法は、 図1 に示されたような装置を使用する。これを用いると、左右眼それぞれで観察するターゲット(きめの細かいテクスチャ面)の一方を注視すると他方の対象は周辺視のため空間解像度の閾値以下となり、他方を注視すると一方の空間解像度はその閾値以下となり、したがって、同時には両方の対象を見ることはないが、この時、左右の対象の注視を交互に変えると立体視が生じるというものである。この継時的立体視力は、左右の対象が同時に見える同時的立体視と同等である。このような場合、残像の効果が疑われるが、注視点を交代させたときに見えるパターンがアイコニックメモリでのイレーザーとして作用し、残像を消すために関係しないと考えられている。
 Taroyan,et al.(19)は、Enrightと同一の方式を用いて継時的立体視の実験を行ったところ、、頭部を前後、左右、上下に運動させると、立体視力が向上すること、2つの対象を共に正中線の片方に配置しても良い結果が得られること、一方の対象を正中線上に固定し、他方の対象を前後に移動してそれとのマッチングを求めると、フィートミューラー円に類似した曲線が得られることなどが明らかにされた。Enrightによれば、この継時的立体視は、ターゲット間に生じる正確な等輻輳の特性を持つサッケード眼球運動によって可能となると考えられているが、Taroyan,et alらの結果はこれを支持していない。

2.2垂直視差の奥行効果
 3種類の垂直視差の奥行効果の程度がBerends & Erkelems(2)によってしらべられた。
3種類の垂直視差とは、図2 に示されたように、垂直軸に関する左右ステレオグラム間の視差の取り方の相違による。ゼロ次元の変形とは、垂直軸に関し、単純に左右ステレオグラム間に一定の差を導入したものであり、また、1次元の変形とは、垂直軸に関し、ある勾配を持って差を導入したもの(Scale条件)と、これに水平軸の位置による変形を導入したもの(Shear条件)であり、さらに2次元の変形には、Scale条件、Shear条件に視差勾配を導入したもの(Quadratic Scale 条件、Quadratic Shear条件)、および垂直方向に加え、水平方向にも視差勾配を導入した混合条件(Quadratic Mix条件)とがある。垂直視差によって生じた奥行方向への傾きの測定は、水平視差を操作して、その傾きをゼロにする方法(Null Method)で行われた。その結果、垂直視差の奥行効果は、Shear条件でもっとも安定して出現したが、Scale条件とQuadratic Mix条件では個人差が大きいことが示された。また、垂直視差ステレオグラムの立体視には、垂直視差と眼筋信号との間に抗争が生じることで、この抗争の度合いが個人差の大きな原因となっていると考えられる。

2.3両眼立体視におけるトランジェントな処理過程
 
眼立体視には、トランジェントな処理過程(transient processing)とサステインドな処理過程(sustained processing)とがあり、前者は短時間の刺激提示に際して生起し、後者は比較的長い刺激提示で生起する。また、前者は視かけの奥行の有無のみの情報を与え、後者はどの程度の奥行が視えるか、その量を伝達すると言われている(Ogle 1952)。Edwards, et al.(6)は、1次と2次の刺激を使用して両眼立体視におけるトランジェントな処理過程をしらべた。1次刺激とは輝度あるいは色相における差で規定された刺激を指し、2次刺激とは輝度あるいは色相の変化によって規定されたもので、コントラストあるいはテクスチャパターンを指す。実験の結果、(1)視かけの奥行は1次と2次の両方の刺激から生起すること、(2)片眼に1次刺激、他眼に2次刺激を提示しても視かけの奥行は成立すること、などが明らかにされた。このことから、両眼立体視のトランジェントな過程では、1次と2次刺激から成立した刺激の両方が処理されていて、しかも立体視が成立する前に、これらの刺激はプールされると考えられる。

2.4 両眼立体視検出のためのニューロン
 大局的両眼立体視を検出するニューロンは、Poggio, et al.(1985)によってはじめて視覚領で見いだされた。当初、この種のニューロンは正しい対応点を検出し、誤った対応点は除くものと考えられた。しかし、V1視覚野のニューロンは誤った対応点も検出していることが明らかにされた(Cumming & Parker, 1997)。V1でのニューロンは立体を出現させない視差を検出していることを示唆し、立体視には直接には対応をもたないものと考えられた。
 VI領域の局所的立体視の検出に関係するニューロンは、空間周波数特性を持つことである。とくに、これらの検出器は、マカクやフクロウを対象にした研究によれば、ガボール関数でモデル化できる単眼受容野の組み合わせでよく説明できることが示された(Ohzawa,et al. 1990, Nieder & Wagner, 2000)。局所的立体視の視差検出器は、空間周波数特性をもつことから、視差の関数として周期的に反応する。したがって、視差に同期した曲線は、複数の空間周波数が統合された後にもある頂点をもつので、異なった距離にある奥行面を信号することができる( 図3−c )。
 それでは、両眼立体視を全体として処理する中枢の過程は、どこに存在するのであろうか。多分、両眼立体視は空間周波数による検出過程から視差検出を統合する過程にいたる階層的な処理を施されて成立すると考えられる。
 Nieder & Wagner(13)は、フクロウを対象として、明るさ極性が同一の対応ステレオグラム(correlated stereogram、図3−a )と反対明るさ極性を持つ非対応ステレオグラム(anticorrelated stereogram、図3−b )を提示したときの、視覚前脳部(Visual Wulst)にある52個のニューロンの応答を測定した。その結果、ニューロンの反応遅延の増大は、非対応ステレオグラムに対する反応強度の減少と相関していることが明らかにされた。同時に、視差変化に対応するニューロン反応頻度の2番目のピークの抑制が反応遅延とともに増大すること、さらに視差に同期した曲線は反応遅延とともに促進することも見いだされた。このことから、両眼立体視の対応問題を解決するには、視差検出を全体的に統合する上位の領域の関与が示唆されている。
 両眼立体視では、両眼視差量に応じて出現する奥行量が変化するが、これに対応した神経機構はいまだ明らかにされていない。最近の神経生理学の研究によれば(Ohzawa,1998)、第1視覚野(V1)の両眼視差に選択的なニューロンは、それらの受容野に投影された視差量を計算していると考えられている。このことが可能なためには、単一のニューロンが左右のステレオグラムの対応問題を解決していなければならない。もし、両眼視の受容野に投影されたステレオグラムの部分が正しい対応点をもつならば、正しい視差量が計算できるが、誤った対応点をもつならば、誤った視差量計算がなされてしまうことになる。しかし、視覚心理的には誤った視差量に基づく視かけの奥行が出現することはない。一方、視差に選択的に応答するニューロンは、奥行を出現させない反対明るさ極性を持つ非対応ステレオグラム(anticorrelated stereogram)にも応答することが知られている(Cumming & Parker, 1997)。この場合、その神経インパルス発射強度は対応ステレオグラムの場合より強くはない。このことは、V1領域ではステレオグラムから知覚的に出現する全体的な奥行構造とそのステレオグラムの局所的視差構造とが相互に無関係に反応していると仮定される。これを検証するために、Cumming & Parker(5)は、図4に示されたステレオグラムを用意した。ここでは、受容野と想定された領域(四角で囲まれた部分)の視差は、A,Bとも同一であるが、Aでは円形部分が凝視点の前方に、Bでは後方に出現する。このステレオグラムを両眼立体視させたときの2頭のマカクのV1野の単一ニューロン117個が測定された。その結果、大多数のニューロンは、受容野での視差が等しいが、その立体出現方向の異なるA、Bのステレオグラムで等しい反応を示した。同時に、マカクの立体出現方向が精神物理学的に観察されたが、ここでは、A、Bのステレオグラムが規定する交差あるいは非交差視差にそった立体視が出現していて、神経生理学的反応とは一致しないことが示された。このことから、両眼立体視の奥行出現は、より上位の視覚中枢が関与することを示唆する。

2.5反対明るさ極性を持つ非対応刺激(anticorrelated stimuli) における両眼立体視と運動視
 明るさについての極性が相反する非対応刺激からなるキネマトグラムを継時的に提示すると、刺激が支持する方向とは逆方向の運動が観察されるが、非対応ステレオグラムでは両眼立体視は生じない。しかし、ステレオグラムを構成する画素を少なくすると正しい方向への立体出現が起きる一方(Cogan, et al.1995)で、画素濃度を濃くすると、立体出現は生じなくなる(Cumming et al. 1998)。神経生理学的には、前述したように、視差に選択的に応答するニューロンは、奥行を出現させない非対応ステレオグラムにも応答することが知られている(Cumming & Parker, 1997)。このように、反対明るさ極性を持つ非対応ステレオグラムに対して、なぜ立体視が生じないかは謎となる。
 Read & Eagle(14)も、1次元と2次元の帯域通過型の刺激からなるステレオグラムとキネマトグラムとを作成し、立体出現方向と運動方向とをしらべた。その結果、前者の刺激に対しては、弱いながらも刺激が指示するのとは反対方向の立体と運動が報告された。一方、後者の刺激については、立体視は生起せず、運動視は促進することが示された。両眼視差の検出は水平方向のみの左右差(1次元の差)に限定されるが、運動の検出はあらゆる方向の運動の検出が必要となり2次元的である。この結果は、両眼立体視における対応問題には、異なった方向チャンネルからの情報がどのようにして対応問題の解決に関わるかという問題を新たに提起している。

2.6 両眼立体視の学習過程と脳波による部位変化
 ダイナミック・ランダム・ドット・ステレオグラム(DRDS)の学習時における脳部位の変化が脳波で捉えられた(Skrandies & Jedynak(18))。測定部位は脳の頭頂部から後頭部である。測定は、DRDSを両眼立体視閾値の65%で反復提示し、正しい奥行判断がほぼ成立するまで行われた。その結果、学習をほぼ達成した被験者では、視覚領における脳波の活動の中心が左脳から右脳に移動すること、学習を達成できなかった者にはこのような移動がみられないことが明らかにされている。

2.7 サルの視覚領におけるRDS両眼立体視の形状の検出
 Heydt, et al.(7)は、両眼立体視時におけるマカクの視覚領(V1とV2)の単一ニューロンの働きをしらべた。使用したステレオグラムは、フィギュラル・ステレオグラムとランダム・ドット・ステレオグラム(RDS)である。その結果、(1)V1領域の受容野では、両眼視差に対して広く反応が出現すること、(2)V2領域の受容野は、両眼立体視したときに生じる形状に選択的に応答すること、(3) 同時に、これらのV2領域の受容野は、コントラスト縁の位置や方向に応答すること、(4)さらに、これらの受容野は、ステレオグラムの面と対象間に生じる相対的視差量(奥行量)に対しても選択的に応答すること、などが明らかにされた。これらの結果から、両眼立体視で生じる縁(エッジ)は、V2領域で検出されていることが明瞭となっている。

2.8 ランダム・ドット・ステレオグラムでの形状と奥行の選択的注意時の事象関連電位
 ランダム・ドット・ステレオグラムの単眼観察では、形状と奥行の両方とも出現しないが、両眼観察するとその両方が、同時に出現する。この際、形状と奥行がそれぞれ独立した過程で処理されて生起するのか、あるいはどちらかが他に随伴して生じるのかは明らかではない。Kasai Morotomi(9)は、図5に示すような実験パラダイムでこの問題に迫った。実験では、形状(F、縦矩形と横矩形の2種類)と奥行(D、交差と非交差の2種類)の2つの知覚事象のうち、その両者に注意させるか、どちらか一方に注意させるかの選択的注意を被験者に求め、その間の事象関連電位を測定した。もし、両要因が随伴的な過程処理を受けているならば、次のような結果がでると予想される。すなわち、奥行要因が形状要因に依存して生じるならば((D+F-)-(D-F-))、奥行関連事象電位はゼロとなると予想される。一方、奥行要因が形状要因とは独立に生じていれば((D+F-)-(D-F-)=(D+F+)-(D-F+))、奥行関連事象電位は形状関連事象とは関係なく出現すると考えられる。測定の結果、後者の仮説が支持され、奥行と形状要因は独立した過程でそれぞれ処理された後、ひとつの対象に知覚的に統合されると考えられる。

2.9 RDSとDRDSにおける両眼立体視の傾き出現程度
 Allison & Howard(1)は、RDSとDRDSでの両眼立体視における面の傾き知覚についてしらべた。面の傾き知覚は、水平軸(X軸)と奥行軸(Z軸)について測定された。ステレオグラムは、スタティックなRDSとダイナミックなRDSで、それぞれのステレオグラムで20°と40°の面の傾きが提示され、マッチング法で測定された。その結果、測定された立体距離は、RDSよりDRDSの方が大きいことが示された。これは、RDS条件ではパースペクティブ要因が立体出現を弱める働きをしているため、と考えられた。そこで、両眼視差とパースペクティブ要因とが抗争的条件で、立体出現量を測定したところ、RDSではDRDSより抗争効果が顕著に表れることが示されている。

2.10 両眼視差の知覚的誘引と反発
 2個あるいはそれ以上の対象を中心窩に投影してその視えの奥行距離を測定すると、対象間の2次元的距離が小さいときには、知覚的誘引が生じて両眼視差が小さくなり、逆に対象間の2次元的距離が大きいときには、知覚的反発が生じて視差が大きくなることが明らかにされている(Westheimer & Levi 1987)。Mikaelin & Qian(2)は、これらの知覚的誘引と反発の神経生理学的モデルを考えた。それは、ガボール関数で記述された単純細胞の両眼受容野モデルから構成されたもので、1次元(水平方向)と2次元(水平と垂直方向)モデルが作られた。シミュレーション実験の結果は、精神物理学的測定結果をよく説明できること、さらに誘引から反発への変化距離は視差計算に用いられた単純型細胞の空間周波数と方向の分布の取り方で決まることが明らかにされている。

2.11 両眼立体視力、運動検出閾、副尺視力におけるコントラスト・パラドックス
 両眼立体視の左右のステレオグラムの明るさコントラストを左右とも高めると、立体視力は改善するが、しかし、左右ステレオグラムの何れかのみに明るさコントラストを増強して左右間に明るさコントラストの差を導入すると、立体視力は悪くなる。これはコントラスト・パラドックスと呼ばれる(Halpern & Blake 1988)。このような現象は、両眼立体視力以外にも生じているとStevenson & Cormack(17)は予想し、運動検出閾と副尺視力についても実験的に検討した。刺激パターンはガボール関数で作成され、高コントラスト条件、低コントラスト条件、そしてコントラスト差導入条件とが設定された(図6)。測定は、両眼立体視条件ではステレオグラムを提示して、運動視閾条件では149ms間、刺激を連続提示して、副尺視力条件ではひとつの刺激パターンを上下に分離して提示して、それぞれ行われた。その結果、コントラスト・パラドックスが、両眼立体視力、運動視閾、副尺視力において明瞭に出現した。また、それらにおけるコントラスト・パラドックスの出現には、空間周波数条件が同一な場合に、類似することも明らかにされた。このことから、コントラスト・パラドックスには、両眼立体視力、運動視閾、副尺視力に共通するメカニズムが働いていて、それは視覚情報処理の初期過程で作用するコントラストの標準化処理に関係していると考えられる。

2.12 両眼立体視における左右眼像の不等圧縮の効果
 ステレオグラムの左右画像は、左右眼どちらか一方への画像に比較して2倍の情報量を含んでいる。もし、過多の情報量があるのであれば、デジタルテレビ放送、インターネットとマルティメディア通信の領域では、この画像を適度に圧縮して伝達することも可能である。ステレオグラムでは、左右眼像は水平方向の視差が異なるだけなので、圧縮をかけやすい。実際に、ステレオ視できるビデオでは、「MPEG-2」方式で左右眼像に別々に圧縮をかけている。しかし、その圧縮率は30%が限度である。
 今回、Meegan et al.(10)は、ステレオグラム画像の一方だけに圧縮をかける方式で、両眼立体視したときに、どの程度、原画像が維持されるかをしらべた。圧縮は低帯域のガウスフィルター(SD:0.076-2.999)を使用してボケ(blur)を画像に導入する方式と、コサイン変形圧縮アルゴリズム(DCT)によるブロック化方式である。圧縮は、それぞれの方式で15段階に設定された。マッチングの手続きは、原画像と圧縮画像からなるステレオグラムと左右像とも非圧縮原画像から作成されたステレオグラムの両方を両眼立体視させながら、圧縮率を連続的に可変させ、非圧縮画像ステレオグラムとの等価点を求める方法によった。その結果、片眼の画像にボケを導入したステレオグラムでは、両眼立体視した場合に、原画像ステレオグラムと同等の画質効果が得られたが、片眼をブロック化したステレオグラムでは、同等の画質効果が得られないことが明らかにされた。このことから、片方のステレオグラムにボケを導入する圧縮方式は、原画像ステレオグラムと同等の視覚心理的画質効果が得られるので有効である。

2.13. パヌムの極限事態における2重融合と方向視差
 パヌムの極限事態では、片眼のステレオグラムに描かれた1本の線分と他眼のステレオグラムの2本線分の両方とが融合し、2本の線分間に奥行が生起する。Wang et al.(22)は、方向視差から構成されたパヌムの極限事態でも、同様な二重融合が生起するかを確かめた。図7の左側のステレオグラムは方向視差を持つパヌムの事態であり、右側は通常のステレオグラムである。通常のステレオグラムでは2本線分間に奥行が生起するが、左側のステレオグラムでは、左右とも左方向への斜線分(視差ゼロ)同士が融合するのみで、2重融合は生起しない。方向視差から構成されたパヌムの極限事態では、2重融合は成立しないことが確認されている。

2.14. 両眼立体視における奥行恒常性
 カニザタイプの主観的輪郭から構成されたステレオグラムについて奥行恒常性がしらべられた(Vreven & Welch(20))。両眼視差で出現する相対的奥行量は、観察距離の二乗に反比例する。しかし、視えの相対的奥行量は、そのような減少を示さず、恒常を維持する(奥行恒常性)。視覚システムは、何らかの方法で、観察距離と視差量との関係を計算し補正した上で、相対的奥行量を決めていると考えられる。今回の実験では、図8に示されたように、観察距離を169.4cmから193cmまで5段階に設定し、それぞれの距離での対象の視えの相対的な奥行距離量を測定した。相対的な奥行距離は、カニザタイプの輪郭図形を湾曲させ、手前に凸になるような視差を付けて出現させた。視えの相対的な奥行量は、湾曲凸面のトップとボトム間の距離とし、別に提示した同一カニザパターンのステレオグラムの視差量を変化させマッチィングさせた。その結果、観察距離が長いと視えの相対的奥行距離量は小さくなり(湾曲が小さくなること)、奥行恒常性が生起しないことが示された。実線輪郭によるカニザパターンでも同様な結果が示されている。