38 A:DISCモデルの基本的なアルゴリズム。このモデルは、輝度検出チャンネル(左側)と奥行検出チャンネル(右側)から構成され、両チャンネルでは相対値である「対数-輝度マップ」と「相対的奥行マップ」が求められる。次の2次元統合過程(2-D integration process)プロセスでは、それらは「初期の明るさマップ(primary lightness map)」と「奥行マップ(depth map)」となる。さらに、明るさコントラストの極性(陰陽)マップと奥行マップに基づいて「修正要因(modification factor)」が導かれ、最終的には「明るさマップ」が得られる。B:オクルージョンの検出過程。L型のジャンクション(J)が検出された場合には、このモデルでは狭い角度をもつ領域(S1)がオクルーダーであり、広い角度をもつ領域(S2)がオクルードされているとそれぞれ仮定する。C:オクルージョンの分布に基づくBOWN(border-ownership)のプロセス。境界線がどちらの領域に属するかははじめ決まらない。そこでx位置におけるBOWNシグナルであるB1が矩形領域(S1)の内側にあることを指している場合を考えてみると、xの位置から観察すると凹型の奥行をもつジャンクション(J1)があれば、BOWNシグナルであるB1は強化される。D:BOWNプロセスの反復。x位置でのBOWNシグナルであるB1BOWNシグナルであるB2との差分が次々と求められ、それらが一致すれば相互に強化される。このように、2つの不一致のBOWNシグナルの差分が求められ、最終的なBOWNマップが作られる(Kogo, et al.2010)