1 最近の研究成果を踏まえて命題UからWの発展を図示したもの。A1965年の命題U):もし左眼の刺激強度と右眼の刺激強度が小さいところから左眼の強度がさらに低減すると、左眼のそれ(青曲線)ではなく右眼の平均優位持続時間(赤曲線)に影響する(左図)。この結果を一般化したものが右図で、刺激強度XYに対する平均優位持続時間の変化(刺激−強度−空間)である。B(命題Uで最近の研究成果による改変):両眼の刺激強度が弱い地点から左眼の刺激強度を増大すると左眼の平均優位持続時間を大きく増大する。このとき右眼の平均優位持続時間はほとんど変わらない(左図)。この結果を一般化したものが右図で、刺激強度XYに対するXの平均優位持続時間の変化である(上端の小グラフはYの平均優位持続時間の変化)。また、点線で表示されたグラフはXY刺激がともに強い場合を示す。C (命題Vで最近の研究成果による改変):左右眼の刺激強度と視野闘争反転頻度との関係を示し、左右眼の刺激強度の差が大きいと視野闘争反転頻度が小さくなり、逆にその差が等しいと反転頻度は高くなる。D(命題W):ここでは両眼の刺激強度が強くなると反転頻度が増大することを示す。しかし、コンピュータモデルによれば両眼間の刺激強度がきわめて小さい場合にも反転頻度の増大(点線部分)が予測されている(Brascamp et al.2015)