18 キネティック・オクルージョンによる図−地境界検出のためのニューラルモデル。このモデルでは、運動信号を処理する大細胞層系統(Magnocellular pathway、赤色で表示)と輝度コントラストを処理する小細胞層系統(Parvocellular pathway、青色で表示)を仮定する。第一段階では、運動信号は第1視覚領(V1m) の大細胞系統で検出され、また輝度コントラスト信号は第1視覚領の小細胞系統(V1p)で検出される。第二段階では、運動信号はより大きな領域での一定の運動情報を選択的に得るためにMT野でプールされる。受容野に対して垂直方向の輝度コントラストと運動信号(accretion/deletion)は、キネティックな「図」を得るためにV4で統合される。第三段階では、図−地境界領域を決定する信号がV4MT野からのフィードバックによってV2で発生する。V2の大細胞処理系統での図−地境界に関わるニューロン(MB cells)は図−地境界の方向と運動方向に同期し、V2の小細胞処理系統での図−地境界に関わるニューロン(PB cells)は図−地境界の方向と輝度コントラストに同期する(Layton & Yazdanbakhsh 2015)