36 2つの奥行手がかりによるスラント知覚のベイズ確率からの予測。(a)テクスチャ(赤色)と両眼視差(青色)別々のスラント角度に伴う尤度曲線の変化、およびこれらの2つの手がかりの結合した尤度曲線(点線)。ここではテクスチャはスラント角度全体に広く手がかり効果をもつが、両眼視差に比較するとその手がかり効果は劣ると仮定されている。(b)観察している面が前額平行であるとする事前の知覚傾向(点線で表示、スラント角度0°が最大の手がかり効果)はテクスチャの手がかり信頼度を小さくする。この知覚傾向をテクスチャと結合させた場合の尤度曲線の最大値は前額平行方向にシフトする。(c) 前額平行であるとする事前の知覚傾向の両眼視差に対する偏向度は小さいので、これら2つの手がかりの結合した尤度曲線の最大値は両眼視差が指示するスラントに近くなる。(d)テクスチャと両眼視差が同一のスラント角度を指示し、かつ前額平行であるとする事前の知覚傾向をもつ場合の結合させた尤度曲線は、両手がかりの結合尤度曲線にもっとも近似したものとなる(Saunders & Chen 2015)