図74　MT^＋／MSTdのニューラルモデル。MT^＋は受容野内のオプティクフローの運動方向に同期するユニットで、その信号をMSTdに送る。ここは、放射状の拡大と縮小に同期および観察者の前進と後退に特異的に同期するユニットでその出力値は中央加重(center-weighted unit)で決められ、MT^＋からの信号を受ける。観察者の前進によるフローと眼前の対象の後退によるフローとを識別するためにon-center／off-surroundの直接的結合(recurrent connection)を３通りに変えたMSTdモデルが作成された。no-interactionモデルのユニットは、受容野のボトムアップされるフロー信号を統合するが、MSTdへは連絡していない。一方、interaction-onlyモデルは同一の放射状運動にのみ同期する直接的結合がMSTｄ内にある（拡大ユニットは他の拡大ユニットのみを側抑制、同様に収縮ユニットは他の収縮ユニットのみを抑制）。across-interaction-only モデルは、異なるタイプの放射運動に同期する直接的結合がMSTｄ内にある（拡散ユニットは収縮ユニットを側抑制、あるいはその逆も行う）。full-interactionモデルは、両方の直接的結合をもつ(Layton & Fajen 2017)。