76 「full-interaction」モデルにおける自己運動の知覚されるヘディング方向(bias)の変化。ここでは観察者は床面を直進(黒色線表示)するか、あるいはある運動軌跡で後退する対象によって生じる2つの前額平行な面(破線表示)の方へ動く。この場合、後退対象は観察者の頭部方向の左からスタートし、右方向に動いて、観察者の最終位置の近くで終了する。対象の後退運動の軌跡が異なると(上段グラフの左端から右端)、対象の運動軌道角度(object trajectory angle)に対する拡張セル(黒色表示)と縮小セル(灰色表示)の活性パターンは上段のグラフ(垂直線は観察者のヘッディング、x軸は前進から後退パターンの間のいずれかに同期するセルの偏向の程度、y軸はそのセルの反応程度)に示されたように変化する。図の下段のグラフには、観察者が床面に対して直進する場合(黒色線表示)と後退対象による2つの前額平行面に向かって観察者が動く場合、自己運動のヘディングバイアスはobject trajectory angleによってグラフのように変わることを予測する(プラス値は後退対象である右方向へのヘッディングバイアスを、マイナス値は左方向へのバイアスを示す)(Layton & Fajen 2017)