35 ステレオキネティック効果の仮説。灰色部分はイメージ面における楕円の投影で長軸(2a)に偏心ドットおよび短軸上にもう一つのドットがある(この2つのドットは説明のためだけに示した)。実際の刺激は楕円と一つのドットがその内部にある。もしこの刺激パターンがZ軸を中心にωの角速度で回転すると3次元の視えが生起する。ディスクは黒色の輪郭円をもつのでコーン状の3次元形状が生じるが、視覚システムはこれを2次元の楕円によるものと仮定する。図のΨはコーンの中心軸(ディスクの法線曲面)を示す。各ドットから伸びる点線矢印は3次元空間における可能な位置でドットの視かけの奥行を表す。ドットが短軸上にあれば紡錘状コーンの頂点はドットのZ線が円形のディスクの法線と交わるところに特定の奥行が知覚される。もしドットが短軸上になければそのZ線は円形のディスクの法線と交わることはない。ドットが長軸にあれば法線に対する3次元距離は最少となりドットはディスクの面上にあることになる(Xing & Liu 2018)