雛祭り




 桃の節句となった。南岸低気圧がきたりしているが、それでも風に暖かさがあるのでウォーキングしても心地良い。
 雛祭りは平安時代の貴族が女の子の無事な成長を祈る行事としてはじまり、江戸時代になって裕福な商人にも広まったといわれる。内裏雛、三人官女、五人囃子や随身の人形をそれぞれ段を違えて飾る。菱餅や雛あられを食して女子の健やかな成長を祝ったが、いまではケーキにかわったようだ。
 2歳になる孫娘がいるが、転勤族なので雛壇飾りを用意し祝ってやれないのが残念だ。きっと家族でささやかに祝っていることだろう。

「健やかにまします子娘等の雛祭」
杉田久女の句。娘らが健やかに育っているのを素直に喜ぶ。

「子ら去りてむなしく雛の居り給ふ
日野草城の俳句。娘はいずれ育って家を出て行く。あとに残るは雛ばかりで寂しいと詠む。

「雛祭り老いたる夫婦残されり」 敬鬼

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