女郎花











  あちこちで女郎花が黄色の小さい花を茎の上部に房状につけて咲いている。山上憶良に詠まれた秋の七草の一つで古来から秋を代表する花として愛でられてきた。女郎花の名前の由来ははっきりしないが、一説としてへしは飯であり花が粟粒に見えるので女の飯を思わせるというものである。

「吹かるゝや薄の中の女郎花」

「女郎花昔の人のすがた也」

2句とも子規の「 女郎花」におさめられたもの。おみなえしは女を、しかも楚々とした女を連想させ、その風情を子規は詠む。

「女郎花あこがれ人の偲ばれる」 敬鬼

                       2018930