十五夜










 
 天気は不安定だが、秋分の日を控えて晴れ間が多い。秋の花である彼岸花があちこちの土手で咲いている。九月の満月を中秋の名月とよぶ。大気が澄み、満月が美しく見え、月見をするにも適した気候からとくに名づけられた。すすきを飾り、お団子を供えて月を愛でます。すすきは神の宿る依り代として、また稲穂の代わりという意味もあるそうだ。 

「身を屈する礼いくたびも十五夜に」 

「十五夜に手足ただしく眠らんと」

両句とも西東三鬼。神々しいばかりの十五夜の月を目にして、ただ身を正して礼をするか、あるいは手足を伸ばして眠るばかりと吟じた。

「指し示す十五夜の月たらい水」 敬鬼

                             2018923