せともの祭り






 910日前後の週末、恒例せともの祭りが行われた。今回で86回となる。名鉄瀬戸駅を中心に、瀬戸川を挟んでたくさんの露店が市をなし、せとものを比較的安く販売するイベントである。
 せともの祭は、江戸時代に磁器の製法を瀬戸に伝えた磁祖加藤民吉翁を記念して昭和7年に始められという。日間で数十万の人出で賑わう。夜には花火も打ち上げられ興を添える。子ども向けの屋台も多く、綿菓子、リンゴ飴、射的、金魚すくいなど歓声が上がっていた。
 例年残暑が厳しいが、今年は陽射しは強いもののさわやかな風にも恵まれ、店から店へとお目当ての陶器や磁器を探しながら歩くことができた。

「ほか〜と背あたゝかし秋祭 」 日野草城

「棒に集る雲の綿菓子秋祭」 西東三鬼

いずれの俳句も一家総出での秋祭りの情景を微笑ましく詠んでいる。

「初秋の廉売市や福ふくし」 敬鬼

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