菜の花
散歩の道や庭に菜の花が真っ盛りだ。あの黄色をみると冬が終わり春が廻ってきたことを実感する。この花をつける植物にはナタネ、カブ、ハクサイ、キャベツ、ブロッコリーがあり、いずれも真っ黄色な花を咲かせる。菜の花畑は春の風物詩と言えて眼を楽しませ豊かな気分になる。
「ふらふらと行けば菜の花はや見ゆる」
「菜の花のかほりめてたや野らの糞」
「菜の花や余念もなしに蝶の舞」
この3つの俳句は子規の詠んだもので、菜の花という句集にある。一句では菜の花が咲いていないか探訪していたらもう見つかったと詠み、二句では野良に落ちている馬か牛かの糞と菜の花を取り合わせて菜の花を引き立て、三句では菜の花の上で無心に舞う蝶々に思いを馳せている。
「菜の花やおけら這いだす土黒し」 敬鬼
2019年3月7日