節分






 今年も節分になった。節分と言えば「鬼は外、福は内」の豆まき行事である。幼き頃、雪に降る善光寺で豆まきがあり、近くに住んでいたので見に行った。たしか、年男になる高名な俳優とか関取が寺の欄干から豆まきしていたことを鮮明に想い出す。
 信濃毎日新聞に次のような記事が載った。「節分の3日、長野市の善光寺恒例の節分会には、人気グループEXILE(エグザイル)のメンバーら男女3人でつくるダンスユニット「DANCE EARTH PARTY」が参加。「福は内、鬼は外」の威勢のよい掛け声で、福男や福女ら約700人と一緒に本堂回廊から豆や菓子をまいた。待ち構えたファンの若い女性ら大勢の参拝者からは、大きな歓声が上がった」
 この記事に見るように、今でも、いやもっと盛んに節分が祝われているようだ。節分は、各季節の始まり(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことをいい、「季節を分ける」という意味を持つ。立春の前の節分は、旧暦では大晦日にあたり、他の節分よりも盛大に祝われるようになったようだ。豆まきは、邪気除けのために行う。

「節分をみかけて雪のふりにけり」
久保田万太郎の句。この頃は一番寒い頃で良く雪が降る。

「わがこゑののこれる耳や福は内」
 飯田蛇笏の句。大声で「鬼は外、福は内」といい、耳に残れるのは「福は内」だという。

「耳目に残る豆まきや善光寺」 敬鬼

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